CVRアップにはユーザの思考コストを減らしてあげることが重要
「考える」「選択する」「決断する」ということには、お金がかかっていなかったとしても、ストレスが発生します。また、確実に時間が消費されます。
そして、多くの人が「できれば人任せにしたい」と思ってる部分でもありますね。何故なら、「考える」「選択する」「決断する」という行為は疲れるし、面倒臭いからです。
本当は、誰かとても詳しい人や、その道のプロに、明確な根拠を提示してもらったうえで「これがオススメだよ!」って力強く決めてもらうのが一番ラクですよね。
▼目次
アフィリエイターの仕事は「整理」
まず最初に、アフィリエイターの仕事でとても重要なことの一つに「分かり易く整理する」というものがあります。
これは、訪問したユーザに対しては当たり前のことですよね。どうにかして分かり易く情報を伝えようと頑張ってますよね。
ただし、この「分かり易く整理する」というスキルですが、鍛えようとしないと成長しません。日々鍛えていく必要があります。
「質問力」と「整理力」は似ている。
上手な質問をするには思考コストをかけることが必要
- 「どうすればいいですか?」
- 「何か考えられることがあるでしょうか?」
- 「どこを直せばいいですか?」
- 「どこが間違ってますか?」
という質問があったとします(先輩や上司にこんな聞き方をしたら怒られると思いますが、何故かネット上になると甘えが出る人がいます)。
この質問は、自分の思考コストを相手に丸投げしているというのは分かりますでしょうか?これは言うなれば「考えることが面倒くさいので貴方が考えてください」って言ってるのと同じです。
つまり、上記のような質問をする人は「お客様」状態なわけですね。
「質問」というアクションを起こしている意味では能動的ですが、内容的には自分で思考していないので受動的です。
@ryusuke_climber
アフィリエイターとユーザーの関係は、言い換えればお店側とお客さん側に分けられると思いますが、対アフィリエイターという状況で、お客さんのような姿勢でいては、アフィリエイターとしてやっていくのは難しいね、というお話です~٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
— タカマル™X / _ / X (@takamaru9x) 2015, 6月 19
もっと言うと「貴方と私、どっちの時間が消費されるのか?」ってことだとも言えます。この自覚がない人はちょっと傲慢な人であったり、配慮不足の人である可能性があります。
「どうすればいいですか?」という質問における時間や労力の消費は
- 質問者 ⇒ 負担0
- 回答者 ⇒ 負担100
の割合です。
回答者はあらゆる可能性を探さなければならないし、そこまでしても意味をなさない場合すらあります。。
しかし、「どうすればいいですか?」という質問ではなくて、例えば、
1.AAAAAAA
2.BBBBBBB
3.CCCCCCC
原因として考えられるのはどれが近いでしょうか?」
という質問だったら、この場合の時間や労力の消費は
- 質問者 ⇒ 負担70
- 回答者 ⇒ 負担30
くらいになるかもしれません。もっと言うと、「はい」か「いいえ」で回答させるような質問をすれば、その場合の時間や労力の消費は
- 質問者 ⇒ 負担95
- 回答者 ⇒ 負担5
くらいになると思います。
ここまでしたら、貴方の思考はかなり整理されているはずだし、すでに、ほぼ答えに近いようなものが自分の中で生まれてきていると思います。
最初に、アフィリエイターの仕事の重要なことの1つに「分かり易く整理する」ってのがあると書きましたが、この「整理する努力」のようなものを怠っているのは、仕事を放棄していると言っても過言ではないと思います。
反対に「整理する」「(問題を)切り分ける」ということを常に繰り返していると、その能力は少しずつ確実にアップしてきます。
最初は、エクセルやマインドマップなどを使って書き出して視覚化して整理し、5時間かかってやっとできたことが、訓練を積んで慣れていくと、頭の中だけで考えて15分でできるようになります。しかもそれが、他の問題にも応用できるようになります。
成約を上げるということで考えた場合、ユーザに思考コスト(思考の負担)をかけさせていては、当然成約率は上がりません。ちょっと抽象論っぽい話ですが分かるでしょうか。
デートに誘う時、飲みに誘う時
自分で考えて行動できない人って、つまり行動の責任を人に押し付けたい人ですよね
— sakura@ネトビジュ (@netbiju) 2015, 6月 5
いつもどおり変な例を挙げますが、あなたが女性をデートに誘ったり、友達を飲みに誘ったりして「OK」をもらった時、どうするでしょうか?
「どこか良い店知ってる?」
とか、ぬけぬけとほざくのでしょうか。たぶん言わないはずです。
この場合「お店を探す」「お店を予約する」というのは結構面倒なコストだったりもしますよね。
相手の趣味思考や要望を汲み取ったうえで考える、ってのはカナリ疲れる作業です。かつ、こちらのセンスも問われるというプレッシャーも人によってはあるかもしれません。
あなたが誘われた側の女性だったとして、「どこか良い店知ってる?」とか言われたらがっかりしませんか。「いやいや、それを考えるのがお前の仕事だろ」ってなりますよね。
「軽く強引がいい」なんて言葉を聞いたりしますが、「勝手に決めてもらえる」ってのは非常にラクなことです。
何故なら「考える」「決断する」という作業を相手に丸投げしていて、自分は労力や時間を消費していないからですね。
別にデートに限った話ではありません。飲みに行くってなって、誰かが勝手に時間やら場所やら店やらを決めてくれると、非常にラクだったりします。
ただし、アフィリエイターが「サイト作成において」これではマズイですよね。ユーザの思考コストや決断コストをできる限り減らしてあげないとCVRアップは実現できなくなってしまいます。
もっと言うと、
- どこか良い店知ってる? ← 相手に思考コストをかけさせている
- ○○って店はどう? ← 相手に判断コストをかけさせている
- ○○って店を19時から予約しといたから ← 相手にコストをかけさせていない
ってなると思います。
先日、とある卑屈ツイートで有名なアフィリエイターさんから声をかけていただいて飲みに行ったんですが、さすが、普段はヘラヘラしていてもXXX万は稼いでる人です。私の負担がゼロになる決定ぶりに感動しました。。
繰り返しますが、判断を相手に丸投げできるってのは非常にラクなことです。
では、ユーザの思考コストを減らすためには?
- 予め選択肢を絞ってあげる
- 納得できる理由を与える
この2つが重要なんじゃないかと考えています。
広告主の場合、訴求する商品は1つで、コース(購入方法)が複数あるってパターンがありますが、アフィリエイターの場合、紹介する商品そのものが複数ある場合があると思います。
ランキング系の訴求がまさにその典型例ですね。
あとは、納得できる理由を与えるということ。これは、論理的な面でも感情的な面でも大事です。「その商品やサービスが貴方に最適な根拠」を示すのが論理面で、それを使用することによるベネフィットを提示するのが感情面、みたいな感じですね。
何の根拠もなくオススメされても「何でそれが良いの?」って思われてしまいます。そこに「ユーザの納得」がなければ、購買に至るのは難しいんじゃないでしょうか。
商品やサービスは複数あるし、コース(購入方法)は複数あるし、ユーザとしては何が良いのか分かりません。
「どの商品を、どういうコースで買えばいいのか?しかも納得したうえで買いたい!」そこをちゃんと手助けしてあげることが仕事ですよね。ちょっとこの辺を突っ込んで書くとテーマがズレるので省きますが、根本にある考え方は、
思考コストや判断コストを減らしてあげる
ってことなんじゃないかと思います。これを忘れていなければ、どのジャンルでも、リアル世界の人間関係でも、いくらでも応用がきかせられると思います。
「貴方が負担するのか?相手が負担するのか?」って話です。お金の話じゃないですよ。
お金を負担するっていうのは目に見えるので非常に分かり易いんですが、この「思考や判断の部分を負担する」っていうのは目に見えずらいことなので、気を抜くとサボってしまいがちです。
しかしそれでは、「整理する」という能力も育ちませんし、CVRアップにもつながりにくくなると思います。
まとめ:日頃から言語化の癖をつける
まとめると「思考コストや判断コストを減らす」ってこと。そのためにはどうすれば良いのかというと「分かり易く整理して伝える」ってことになります。
そして「整理する」というスキルを育てるには、日ごろから色々と曖昧になってることを言語化するように努めるしかないと思います。
- 「何て言って説明すればいいのか分からないのですが…」
- 「分からない部分が分からない…」
- 「ちゃんとまとまってなくて申し訳ないですが…」
こんなことをサイト上で書けますか?書いたらユーザからどう思われるでしょうか?
「ナメてんのか?もっと真剣にやってくれ」って思われて離脱されること間違いなしですね。
上記のようなフレーズは、「整理するという行為を自分でやるのが面倒だから貴方がやってくれ」って言ってるのと同じです。
恋愛の場面などでは「整理して分かり易く伝える努力をするのは面倒だけど、ちゃんと私の心理や意図を汲み取ってね」なんてのはよくあることだと思いますが、仕事の場面でそれはマズイですね。
「察して!」なんてのが通じるわけありません。
言語化の努力(説明努力)をするってことは、「誠意」であり「配慮」でもあり、それがユーザ負荷を減らすことにもつながり、「納得」を生み出し、結果的にCVRアップにもつながっていくということです。
抽象論じゃなくて具体性版はコチラ⇒アフィリエイトで成約率を高めるために意識している23の基礎
こんばんは、kameといいます。
ブログランキングから来ました。
相手に考えさせない!
コストをかけさせない!
これは、全く意識していませんでした。
勉強になりました。
また訪問させていただきます。
応援ポチしていきます。
[…] 余談ですが、ネトビジュ「CVRアップにはユーザの思考コストを減らしてあげることが重要」でも、読者の負担をかけないことを丁寧に書かれていましたので、ものすごく参考になります。 […]
大変興味深く読ませていただきました。
ありがとうございました。